〜誘導爆弾〜

以外に思われるかもしれませんが、ロシアにもピンポイント爆撃が可能な誘導爆弾が存在します。少なくとも私が初めて知ったときは「本当かよ。」と思いました。ただしCEPについては、ペイブウェイ2・3のように数センチ単位の窓や鉄塔の枠組みの間を狙えるような正確さはありません。建造物などに直撃弾を求めるのに数センチの誤差の爆弾など必要ありません。現にアメリカ空軍海軍もCEPは大きくなるがより値段の安いJDAMを使用していることからも分かるでしょう。

用途は通常爆弾と同じです。

KAB-500L (КАБ-500Л)

通常爆弾FAB-500のように、数字は爆弾のサイズを表しています。誘導方式はペイブウェイと全く同じで、爆弾の先端につけられているセンサーが「濃さ」を探知し、より濃い方、より濃い方へと誘導されてレーザー照射されている点を目指して落下します。
レーザー照射を行うのは必ずしも発射母機である必要はありません。支援機であっても構わないし、特殊部隊が地上からレーザー照射しても問題ありません。ただし誘導爆弾は推進力を持たないので、投下前から照射していると姿勢制御を繰り返してエネルギーを失い手前に着弾してしまう可能性があります。着弾約10秒前から照射を行うのが理想です。そのため発射母機以外がレーザー照射を行う場合は緊密な連携が必要になります。

KAB-500Kr (КАБ-500Kr)

KAB-500は、テレビシーカーを持った誘導爆弾で、KAB-500Lのようなレーザー誘導爆弾と比べて精度が高いのが特徴です。目標のロックオンにはKh-25カレンと同じく爆弾先端の赤外線画像シーカーの中央に捕えることにより行われます。信頼性が高い分その値段も高いため、あまり多用はされないでしょう。アメリカのGBU-15テレビ誘導爆弾のように、滑空翼やデータリンク能力は無いため、投下後のロックオンや長距離投弾は不可能となっています。

KAB-500LやKAB-500Krをここでは取り上げましたが、通常爆弾と同様にKAB-1500L/Krなどのより大きな誘導爆弾も存在します。KAB-500Lの説明の写真はKAB-1500Lです。
KAB-1500Lは戦闘機の搭載する爆弾としてはGBU-28ディープスロートに次いで重く大きい爆弾であり硬目標や地下建造物に対して用いられます。

名称 KAB-500L KAB-500Kr
用途 地上車両建造物、精密爆撃
重量 525キログラム 534キログラム
全長 360センチメートル 360センチメートル
直径 35.0センチメートル 36.0センチメートル
操縦翼幅 75.0センチメートル 75.0センチメートル
搭載最高速度 1100km/h 1100km/h
弾頭 360キログラム高性能爆薬 360キログラム高性能爆薬
半数必中界 7〜10メートル 4〜5メートル
誘導方式 パッシブレーザー TV画像認識
発射高度 500〜5000メートル 500〜5000メートル







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